高校生の時に月刊「ムー」の立ち読みを密かな楽しみにしていた矢野です(買ってません。
当時好きだったのは、巻末のほうにあった売ります買いますコーナーで、
「私がチベットの山奥で授けられた伝説の杖を、夢の中でお告げのあった方にお譲りします」
とかいった、他では見られない投稿が普通に出てて面白かったのです。
さて、今年の7月に世界遺産に登録されたばかりのムー大陸の記事を書きました。正確にはナンマトル遺跡(ナン・マドール遺跡)の記事です。TBSの人気ドキュメンタリー『世界遺産』の特集ページで、担当した古賀ディレクターのインタビューが掲載されています。
ナンマトル遺跡は、太平洋のミクロネシア連邦にある謎の多い遺跡で、100個ほどの人工島が海の上に浮かんでいる海上都市です。
『失われたムー大陸』の著者でもあるジェームズ・チャーチワードは、海上に突然現れる海上都市を見て、ナンマトルこそがムー大陸の都であると断言しました。そう考える理由は、その規模の大きさです。これらの人工島は、すべて石柱を組み合わせて造られていたのですが、建造物は高さ最大で10mほどもあり、使われた石柱は玄武岩のため非常に重く、大きいものだと1本が5トンにもなります。そんな石柱が推定50万本使われており、生半可な規模の工事ではなかったことが分かります。そんな大規模な工事ができたのは、そこに強大な権力を持った王がいて、大がかりな工事が可能な大帝国があったのではないかと推測できます。
そりゃ、チャーチワードが「ほらほらこれムー大陸!」と言ってしまうのも無理ありません。
また、100個も浮かぶ人工島が、沈んだムー大陸の高い建物の突端のように見えたのが理由、という話もありますね。
ちなみに、材料の玄武岩は30kmほど離れた石切場から運ばれてきたようです。こんな重たいものをどうやって運んだのか、現在でもよく分かっていません。いずれにせよ、これほどの規模の石造りの海上都市は、世界でもここだけで見られるものです。
なお、その後の調査によって、ナンマトル遺跡の建造は13世紀ごろだと判明しています。まあ、ムー大陸は1万2000年前とかの話らしいので、ちょっと時代が合わないですね。
そんな謎の多いナンマトル遺跡の映像、ぜひ番組でご覧ください。
放送は、11月20日18時です!